花テク

お花を長く咲かせるお手入れ方法を紹介/薔薇/ガーベラ/ダリア

お花が全然持たなかったな。そんな経験をお持ちの方、なぜ持たなかったのか?せっかくプレゼントされたお花がすぐ萎れた・枯れたという経験をお持ちでしょうか?考えられるケースは、花が古かった・質が悪かったのどちらかと言えます。花屋さんのキーパー(冷蔵庫)に並んでる花は、どれが新しい花なのか、パット見だけでは見分けがつかないものです。意外とあの中で状態は保てるのですが、外気にふれた瞬間から劣化スピードがあがるものです。そこで、新鮮なお花の見分け方・お花の性質とお手入れ方法を紹介します。

お花を長く咲かせるために必要なものは?

まず揃えて頂きたいものは、きれいな水きれいな花瓶(よく洗浄された)よく切れるハサミかナイフフラワーフード(栄養剤・延命剤)これだけです。フラワーフードは、いろいろなタイプがありますが、実際に使ってみてお好みのものを使ってください!

基本作業

お花を長く持たせる基本作業だよ

花を持たせる大前提としては、新鮮な花を購入することです。

旬のお花を選ぶ

一概に新鮮な花と言ってもピンとこないですね。ましてや花のキーパー(冷蔵庫)に入っているような状態ですと、なかなか見分けはつきません。慣れてくると花の艶で新しい古いが分かるのですが、これは相当な訓練が必要となります。

そこで、失敗しないお薦めの花選びはズバリ、旬のお花を購入することです。お魚やお野菜と同じで、旬のものを買うと味がいいですよね。

花にも通年出回っているものはたくさんありますが、やはりその時期に旬をむかえる植物を意識して選べば間違いがないです。例えば人気のガーベラですが、春や秋はたいへん長持ちしてくれるのですが、真夏や真冬はちょっと苦手です。

こんなふうに旬を意識してお花を選ぶともうそれだけで花持ちを良くする事ができますので、是非購入の際はお花屋さんに旬のお花を訪ねると良いでしょう。

花を長く持たせる方法

では、実際に処理方法を紹介していきます。

茎を洗浄する
バケツ等、活け水に浸かっていた花の茎が雑菌に汚染されている可能性があります。そのまま水につけてしまうと、さらに雑菌が繁殖し、茎にある水の吸い上げ口が、雑菌の繁殖により組織を破壊するため、新鮮な水を花は吸い上げることが出来なくなるのです。それで花が萎れてしまう訳ですね。

そこで、面倒でも茎を洗ってあげてください。これだけでも随分と効果が出ると思います。

器の洗浄をお忘れなく

器の洗浄をこまめに行う。これとても大事です。実際花屋さんの仕事においてこの作業に追われる時間が結構莫大なんです。器を清潔に保つことが前述のとうり、花を長く保つための重要な作業となります。

清潔な活け水を用意する
夏場水が腐りやすい時期には、酸性の除菌剤をごく少量使用するのも、ありです。

フラワーフードを活け水に加える
フラワーフードを利用することで、花を長持ちさせる効果は絶大です。お花の栄養分の補給(花色の発色をよくする・蕾を咲かせる効果)・活け水の傷みを抑制等のメリットがありますので、是非利用をお勧めします!

使いやすい栄養剤はこちら

水揚げはとっても大切です!!

購入した花は必ず水揚げ作業をおこなう

購入したお花を活ける際は、必ず水切り作業をすると良いでしょう。

水の中で茎を切ることで、吸い上げ口に空気が入るのを防ぐために行う作業です。

水の中で切らないと、切った瞬間に空気の層が水の吸い上げ口を塞いでしまうため、水を吸い上げづらくしてしまうからです。

茎をカットする際、よく切れる花ばさみやフローリストナイフを使うことで水の吸い上げ口を潰さないことも重要です。

よく切れるタイプの花のハサミはこのタイプがおすすめ!固い枝も簡単に切れます!!

フローリストはナイフを使います。

基本作業のまとめ

少し手間をかけるだけで、格段にお花の持ちがよくなります!

・旬のお花を選ぶ
・活ける器の洗浄・消毒
・丁寧な植物の茎の管理
・とにかく水をきれいに保つために頻繁に水を変える
・美しく飾ってあげる(なぜか綺麗に飾ってある花は持つ・・・結構不思議

 

薔薇を長く咲かせたい

花のマーケットには多くの種類の薔薇が流通しているのですが、国産・輸入のカテゴリーがあります。正直に申し上げれば、輸入の薔薇は持ちません・咲きません。とはいえ、国産にない巨大な輪のもの・リーズナブルな販売価格のものも存在するのも魅力であるかもしれませんので、一概にNGをだすのも良くないでしょう。例えば短期間のイベント装飾には使い勝手が良いと言えます。

このページでは、価値ある国産の薔薇の魅力を紹介します。

薔薇について

切り薔薇は通年出荷されていますが、園芸薔薇の旬は4月下旬から5月と秋咲です。薔薇は高温に弱いので酷暑の夏場は苦手。また冬季出荷される薔薇はハウスの暖房費がかかるためお高めの価格になります。

 

新鮮な薔薇を見抜く

新しい花を見分ける方法;なかなか難しいな?と思うかもしれないのですが、意外と簡単ですよ。是非覚えていてください!

薔薇の額を観察する

この部分です。

花が咲いてくると、この部分が下がった状態になります。つまり額が下がった状態というのは日数がたっていると言うことになるのですね。そこで、上記のようにお花のお尻に額の部分が密着してるものを選んでください。そのような状態のお花が新しいお花の目安となります。

国産薔薇がおすすめ!

国産薔薇がおすすめピンクの薔薇アクロポリス

 

やはり国産の薔薇を購入することをお勧めします!市場で仕入れた国産の薔薇は、箱を開けた途端に新鮮ってことがすぐわかります。丁寧な仕事が細部までいきわたっている印象です。(全部が全部でないですが)

日々品種改良された美しい薔薇を提供してくださっている国内の生産者が多いのも大変ありがたいです。鋭いトゲが少ない品種・咲き切る薔薇等、実は国内産の薔薇は品種も多彩です。

国産薔薇を選ぶメリット

品種選定・作付け・栽培・採花・選定・出荷に至るまでの仕事が、たいへん丁寧です。また、色、ひとつとっても濃淡・咲き方・香りのする、などバラエティー豊かに品種を作ってくれているので、飽きることがありません。これはお野菜などにも言えるのですが、輸入品と比べると少々割高に感じるかもしれませんが、一つ一つの作業を丁寧に心をこめて作られた作物にはそれなりの価値があると思いますので、どうぞ国産の薔薇を手に取ってみてください。

薔薇を長持ちさせるためのお手入れ

ながく持たせるためのお手入れ方法ですが、簡単です。是非実践してみてください!

薔薇を綺麗に咲かせる

花を咲かせるために外側の花びらを1~2枚剥いてあげる。

花びらの巻き数が多い薔薇ですと、咲き切る前に花びらが茶色く変色し,蒸れたような状態になってしまうことがあります。そこで外の花びら1~2枚を剥いてあげましょう。こうすることで、花びらが外に向かって開きやすくなり、必然長持ちすることになります。

活け水にはフラワーフードを入れましょう!

咲かせるための栄養分の補給をしてあげてください。薔薇をきれいに咲かせる専用の栄養剤もありますよ。

栄養剤を入れたら水替えはしなくて良いですか?

水の取り換えは必要になります。栄養剤には砂糖のような成分が入っていますので、茎にバクテリアが繁殖すると水の吸い上げ口を塞いでしまい、水揚げが悪くなることで花にダメージを与えてしまう結果となります。2~3日ごとに水をかえるようにしましょう。また夏場は特に水が傷みやすいので漂白剤をごく少量いれることもあります。

だんだん茎を切り短くして管理する。

花束をもらったら大きな花瓶に入れて飾りますか?バサッっと薔薇を大きめに飾ると素敵ですよね。でも、もっと花を長く持たせたいなら、少しずつ茎を切り、段々とコンパクトにして管理してあげると、さらに長く楽しめますよ。

飾る場所は空調の影響をなるべく受けないところに飾ってあげましょう!エアコンの吹き出し口の近くは特に厳禁です。

ここがポイント

薔薇を長く持たせたいなら、茎を短くしてあげる事が効果的です。

さらにおすすめなのが、余分な葉を取り除いてあげること

葉を多く付けていると蒸散作用で水分がどんどん蒸発してしまうので、余計な葉を取り除き適度な保水ができる環境をつくってあげる発想です。

葉を取り除いてない状態

大きめの葉を適宜取り除いた状態

こうすることで、水の吸い上げが効率的に花の部分に行きわたるようになるので、花がイキイキ長く持つようになります。

また、余計な葉を取り除くことでスカスカになってしまった場合は、別にアイビーなどの葉を添えることで見栄えがよくなりますよ。

アイビーは旺盛な植物などで、頻繁に花を飾る方には鉢を購入しておくと重宝します。伸びてきたアイビーをカットして水に挿しておくと根っこが生えてくるほど頑丈なので切り花としてすぐ使えます!

薔薇を長く咲かせるまとめ

・割高でも国産の薔薇を選ぶ
・新しいか、古いかを見分ける
・水の管理と茎を切り詰める、フラワーフードを与える
・きれいに飾ってあげると花の持ちは良くなります

いかがでしたでしょうか?薔薇のお花を選ぶ時は、ちょっとした知識で、良いものに出会えると思います。自分用に飾る、プレゼントにする。薔薇の用途は多様ですし、人を引きつける魅力がある花ですよね。そんな薔薇をぜひ長く楽しんで戴けたら嬉しいです。

ガーベラ

大人気のガーベラはキク科の多年草で、春と秋に開花する花。切り花は通年出荷されているが、旬は春・秋です。耐寒性・耐暑性が弱いため厳寒期と酷暑期は購入をさけるくらいで良いかと思います。とはいえ、価格も手ごろで、ちょっとしたプレゼントやおうちに飾るお花として魅力的ですね。このコーナーでは、ガーベラをできるだけ長持ちさせる方法を解説します。

ガーベラを購入したら

ガーベラは出荷時に花に保護フィルムをかけて出荷されます。これは輸送時に花が絡み合わない・ぶつかって傷をつけないための処置ですので、ビニール保護フィルムは必ず取ってください。

何本かまとめて購入した場合に必ず花首が下を向くように曲がっているものがありますが、そのような場合は、新聞紙にきっちり包んでから水切りをしてやや深めの水に縦にまっすぐつけて、しばらく置いてください。大抵これで曲がりが改善すると思います。

なぜ曲がりが出るのかと言うと、輸送時の箱詰めの状態によるのです。横箱に寝かせられた状態での輸送で花首が上を向いてくるのですね。これはガーベラの花の特徴です。したがって花首を曲げて垂れているようなものも、包むなどして姿勢を正してあげれば花首の曲がりはなおるという事ですね。

今はバケット輸送に対応している産地もかなりあります。この輸送方法だと花を縦にしての輸送なので、前述なような曲がりは発生しません。

ガーベラの花の芯にカビが出る症状ですが、主にこのバケット輸送の際生じる現象と言われています。つまりバケツの中の水管理が悪くバクテリア等の繁殖で花に影響が生じるのです。お花屋さんで購入する際問題がなくても2日位するとカビに覆われたという事があったら運が悪かったということです。

お手入れの方法

ガーベラのお手入れですが、活け水の管理に尽きます。これは、ガーベラの茎の性質上、水が悪くなりやすいためです。

この花の茎ですが、全体的に産毛に覆われているような状態のためそこにバクテリアが繁殖しやすく茎も水も傷めます。したがって水の管理を上手くすれば、思った以上にお花は持ちます。場合によっては漂白剤をお水に少量加え、水替えごとに茎も洗ってあげると良いと思います。

また、花瓶に入れる活け水ですが、茎に水が触れる面積を減らすことも有効ですので、お水は少なめにしてみてください!

ガーベラの飾り方

この愛らしいガーベラは、いくつかの色調をMIXして飾るのも楽しい花です。個性の強い他のお花と競合するような活け方よりもグリーンや小花をそっとあしらってあげる活け方が魅力的です。

また何度も記載しましたが、花首が曲がったお花を自由奔放に花瓶に投げ入れておくのも良いでしょう!

ガーベラはが旬!きちんとお水を替えてあげると二週間は持ちます!!

ダリア

存在感あるダリアは秋が旬のお花。大輪~小輪までそろいますが、なんといっても大輪のお花がおすすめです。品種改良が進み花の持ちが格段に良くなりましたが、蕾の状態で切ってしまうと花を開かすことができないため、開花状態での出荷となります。できるだけ長く楽しむには、”市場からきたばかりのダリアを購入する”です。

一番外側が萎れてきている、中心の花弁のおしべが露出しているのはNGです。茎が凛として固い状態の花をえらぶようにしましょう。

ダリアの魅力は咲き方、色のバリエーションですね。
旬になるとダリアフェアーを開催してる駅中・ショッピングモールの大型チェーンのお花屋さんなんかを覗いてみると良いでしょう!

ダリアのお手入れ

ダリアは時間経過とともに外側の花びらが萎れてきます。そのような時はハサミを入れて取りのぞいてください。NGなのは、萎れた花を引っこ抜いちゃうこと。これをすると他の花びらもいっしょにぬけちゃいますので、是非注意してください。また、悩ましいのが花の色ぬけ。徐々に艶がなくなり発色が落ちていきます。対処方としては、栄養剤を活け水に加えてあげるのが、必須となります。

ダリアの水揚げは良い方ですが、茎が空洞となってますので、水切りをしてくださいね!活け水は、頻繁にかえる必要があります!葉はあまり美しくないですし、すぐ枯れたような状態になりますので、取り除いて結構です。その代わりに活けるときは、他の葉物をあしらってあげると良いと思います。

ダリアを飾って楽しみましょう!

1本あたりの価格はちょっとお高めの大輪ダリアですが、 アイデアひとつで素敵な花飾りに。左から空きワインボトルに大きな葉と一緒にさしただけのアレンジ。薔薇とカーネーションと一輪のダリアと葉物(中央)。けっして花の本数が多くなくても存在感が出せるのが、ダリアのよいところです。

ダリア一輪+大きな葉(モンステラ)+αでワンウィーク\1.000-以内で楽しめます!

営養剤は大きめのボトルを購入しておくとコスパがいいです!!

百合のお手入れ方法

百合には輪の大きなオリエンタルハイブリットとやや輪の小さめなアジアンティック、鉄砲百合があり季節限定の竹島百合や黒百合など多品種があります。

百合の旬は初夏5月~7月の間がもっとも百合に品種が出回る頃ですが、一年中手に入るお花ですね。

大きな花は祝い花やお供えの花として需要が多く、水の上り・花持ちが良いのが特徴です。

百合のお手入れ方法

百合は水切りをするだけでOK。余分な葉は取り除きましょう。

蕾の場合は花が開いてくると花粉が見えてきます。百合の花粉は服などにつくと容易に落ちませんので、花粉が噴いてくる前に取り除きましょう。

もし服に花粉が付いてしまった場合は、キッチンペーパーなどを利用してポンポンと軽く押すように取り除くとある程度は取れます。この際、濡れたタオルなどで拭ってしまうと状況は更に悪くなりますので注意が必要です。

花粉が出ない新品種

花粉が出ない新品種を紹介!

オリエンタルハイブリット種のバンドームです。

開花と同時に花粉が見えてきましたが、この花粉は噴いてきません。

ですのでこのまま花粉の部分を残しておくことが出来ます。

百合の花粉が付いている状態が本来自然な姿。

この品種はピンクの発色が良いのでおすすめです!

気ままに花飾り

気ままに花を飾る

旬のお花や【お花のサブスク】を利用されている方むけにちょっとした素敵なお花の飾り方を紹介しています。

お花屋さんでも扱う品数が少なくなった枝物や毎週入荷するお花で作るお花のデザインを”誰でも簡単に飾れる”をテーマにお花のお手入れ方法なども織り込んで発信しています。

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